
「フリーモーションミシン刺繍って実は超繊細。私が感じたクセと工夫たち」
① はじめに
「刺繍=地道」なイメージはあると思いますが、
実は“足踏みミシン”=フリーモーションミシンって、とんでもなく“繊細な生き物”なんです──。
② 私がつまずいたポイントと、実際の工夫
1. 糸が抜ける!→針通しに裏ワザあり
普通に糸を通すだけでは、途中でスルッと抜けて縫えない…。
そこで私は、「糸を針の“向こう側”から1周巻いてから通す」という方法を編み出しました。
それに加えて、ミシンの動きがちょっとでも鈍るとすぐに影響が出るため、こまめな注油は必須。まさに“油断=縫えない”世界です。
2. 生地がフニャるとダマに→紙+枠で張りをキープ
生地に張りがないと、すぐに糸が絡まってしまいます。
そのため私は、裏に当て紙を敷いて、さらに刺繍枠でピンと張るようにしています。
(熟練者は両手で引っ張りながら枠ナシでもやるそう…すごすぎます💦)
3. 縫い始めは“半クラッチ”操作が命
刺し始めが一番トラブル多発。
ペダルはまるで車の“半クラッチ”のように、そ~っと踏み込まないと糸が抜ける!
しかも最初の一針は、針をすでに布に刺してから。タイミング命です。
4. デザイン写しが大変すぎる…→私はこうしました
図案を写すのも簡単じゃない。紙のようにスッと描けません。
私は工夫として:

下絵の跡を刺繍していきます
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下絵に小さなドット穴をあけておく
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その上に、チョークの粉+白灯油のペーストを塗る
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めくると、点描のように図案が生地に浮かび上がる
という手法をとっています。
この一手間で、だいぶ作業がスムーズに。
ちなみに、刺繍の向きや縫い方、方向で表情が全く変わります。花の花びらなんかもジグザグの“チラし方”で雰囲気が全然違ってきたり、
動物を刺繍する時は“毛並みの流れ”を縫いで表現したり…そんなテクもあるんです。
でもその辺のディープな話は、また別の回にとっておこうと思います🌷
③ 技術と知識と…そして根気!
このミシンで刺繍をするには、操作の習得だけでなく、**道具のクセ、布の性質、糸の挙動まで“すべてに向き合う姿勢”**が求められます。
でもだからこそ、仕上がったときの喜びは大きい。
一針のブレが“個性”になるような、そんな感覚があります。
④ おわりに

こうした工程を経て、1つの刺繍が完成していきます。
難しいけれど、これこそが“刺繍の楽しさ”であり、“技術の面白さ”。
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